OUR STORIES

SUSTAINABILITY

世界を代表する、サスティナブルな港町へ。

気仙沼はまちとして「海と生きる」を掲げています。東日本大震災で、津波で、多くの命が奪われた後に掲げた言葉です。このまちは、長い歴史の中で、何度も津波の被害を受けながらも、海の恵みで成り立ってきたまちだからです。この循環が続いていくために、石渡商店という一つの企業にも、できることがあると考えています。

「持続可能な取り組みで、気仙沼を盛り上げたい」―MSCの認証(通称「海のエコラベル」)獲得へ向けて

早朝の漁港には、多くの漁船が集まってきます。まだ薄暗い空気の中を、人々の声が飛び交います。船が岸壁に着けられると、つなぎ姿の漁協の職員たちが駆け寄って、水揚げの準備を始めます。魚を冷やすために、製氷会社の人たちがやってきます。「おこぼれ」を狙って何羽ものカモメが飛んできます。港のすぐそばには、魚や貝を加工する会社がたくさん集まり、漁師たちの朝ごはんを作る定食屋もあります。「水産業」と関係のなさそうに見える業種でも、気仙沼に暮らす人々は何らかのかたちで「海」とつながっています。人々の熱気溢れるこの港が、気仙沼の中心です。

しかし、水産業は危機的な状況にあります。世界の海からどんどん魚がいなくなっているのをご存知でしょうか。魚の数には限りがあります。魚を獲りすぎてしまえば、いつかは獲れなくなる日が来ます。現在の自分たちのことだけを考えれば、このまま続けることもできますが、取り返しのつかなくなってからでは遅いと思うのです。

気仙沼は、海の恵みが循環することで成り立ってきた町です。だからこそ、気仙沼の漁師たちはサメの資源を減らさないよう、国際条約の取り決めに沿った漁をしています。サメも含め、海の恵み受け取るこの循環が、いつまでも続いていくためです。

石渡商店では、資源量が増加傾向にある、ヨシキリザメを使用しています。気仙沼では、サメ漁に対する愛情と誇りを持って、日本だけでなく世界の多くの人々に認めて貰えるように通称、海のエコラベルと呼ばれる国際NPO団体、海洋管理協議会MSCによる認証を目指し、漁業改善計画を立て、取り組みをはじめています。

サメ、気仙沼、そして海のすべて。

「History」でお話ししたように、石渡商店は、サメのエラが捨てられていることを知った初代社長、石渡正男の気づきから始まった企業です。彼から聞いた話では、気仙沼に来たばかりのころ、二人の地元業者が仲良くしてくれたそうです。二人の屋号はそれぞれ「梅」と「松」。彼らの勧めもあり、石渡は屋号を「竹」に決めました。今でも私たちが入札したサメには「竹印」を貼る習慣が残っています。

気仙沼は、サメがくれる恵みのすべてを受け取ろうとしてきたまちです。そして、石渡商店はそのサメの恵みをもっと生かそうと気仙沼に移り住み、そんな私たちを、このまちは受けて入れてくれました。一つの会社、一人の人間にできることは小さいかもしれません。それでも、小さな積み重ねが循環となってこのまちをかたちづくってきことを思うと、小さなことも無意味ではないと思うのです。

さらにこの循環を広げていくために、サメだけにとどまらず、気仙沼に集まる多種多様な魚や貝を生かし、さまざまな産業の担い手と協働しながら、新たな商品を生み出していきたいと考えています。この海の恵みをすべてを受け止めたい、恵みをもっと届けたい。持続可能な循環をつくり、このまちをもっと盛り上げたい――。

この海のすべてを贈る。ここには、水揚げから、加工技術、この海の恵みの循環すべてを込めてを贈るというメッセージを込めています。

「Umino」はこの想いと共に、進んでいきます。

気仙沼の水産業に循環を生み出すUminoの取り組み

気仙沼も、水産業も、盛り上げていく。

Uminoは、あたらしい水産資源の活用を目指す「気仙沼水産資源活用研究会」の取り組みから生まれました。水産資源の利用価値を拡大するこの開発は、気仙沼の産業や雇用を生み出すことにもつながります。海の資源を守り、持続可能な生産ラインで商品を製造し、これからの水産業を盛り上げていく事業となることを目指します。

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